酸欠でレッドビーシュリンプは死んでしまう!酸欠になる原因3つ

酸欠でレッドビーシュリンプが酸欠になる原因3つを知っておこう

ども、元ブリーダーのurushiです。

レッドビーシュリンプの飼育が上手くいかない…特に死んでしまう原因は1つではありません。考えられる可能性を、1つずつクリアしていくことで必ずレッドビーシュリンプの飼育は成功します。

レッドビーシュリンプが死亡する原因はいくつかあります。

今回は酸素が関係する死因にフォーカスします。いわゆる酸欠です。エビは魚などと違い、苦しそうなそぶりがなく酸欠でいきなり死んでしまいます。

urushi
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そうならない為の必須知識を今回はご説明します。

この記事では「酸欠でレッドビーシュリンプは死んでしまう!酸欠になる原因3つを知っておこう」について書いていきます。

酸欠になる理由は3つある

順調に水槽で飼っていたはずのレッドビーシュリンプが酸欠になるのには、大きく3つの理由が考えられます。

酸欠になる理由

  1. 溶存酸素量の変化
  2. エビの酸素運搬機能が低い
  3. バクテリアの活性度合
urushi
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ここでは、目に見える変化ですので『過密飼育』は除外します。

レッドビーシュリンプと酸欠

溶存酸素量の変化

溶存酸素量はじつは水温に大きく左右されます

溶存酸素量を求める公式があります。

水温が25℃の時

0.0272×0.209×32×1000/22.2=8.11 mg/l

公式に当てはめると

水温が25℃の時は1リットルに対して8.11ミリグラム酸素が溶けているのに対し、水温が30 ℃になると7.53ミリグラムに下がります。

この溶存酸素の変化はエビにとっては、とても大きな変化になります。

数字だけ見ると小さな変化のように見えますが、レッドビーシュリンプは酸素を取り込むことが上手じゃない生き物なので、小さな溶存酸素量の変化が結構デカい変化なのです。

これは次の『エビの酸素運搬機能』に話が続きます。

水温と溶存酸素量に関しては、専用記事でもっと詳しくご紹介しています。

レッドビーシュリンプの酸欠と水温|溶存酸素量の変化に注目したい!
ビーシュリンプの酸欠と水温|溶存酸素量の変化に注目したい!

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溶存酸素とレッドビーシュリンプ

エビの酸素運搬機能が低い

甲殻類の酸素運搬に使われる呼吸色素はヘモシアニンという物質で、ヒトなどのヘモグロビンと比べると酸素運搬能力は1/2ほどしかありません。

魚類も血が赤いですよね、これはヘモグロビンによる色なんです。甲殻類は青です。魚は甲殻類に比べ、酸素運搬能力が2倍あると考えれば分かりやすいですね。

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逆に言うと、エビは魚の半分しか酸素運搬能力がありません。

となると、水槽内が魚は平気な環境でもレッドビーシュリンプなどのエビには過酷な、酸欠状態の環境である可能性も十分考えられます。エビの血液については、専用の記事で詳しくご紹介しているので、マニアックですがご興味があれば読んでみてください。

安永YPシリーズ
酸欠とシュリンプの血液の関係 オススメのエアポンプ

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バクテリア活性度合

酸欠を目に見えないバクテリアが酸欠を招くこともあります。

urushi
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というか、酸欠はバクテリアの活性化によるものが結構多いです。

水質浄化バクテリア

水槽内のバクテリアも酸素を利用し生きています。嫌気性菌は、ほぼ人工の水槽下では生きられません。

硝化作用によって、アンモニアを無毒化しているのはバクテリアの活躍によるものです。眼に見えないところで頑張っているバクテリアも、分裂をして酸素を消費して活動しています。水温が上がればバクテリアの活動が活発になります。そうなることで消費する酸素の量も自ずと増えることになります。

この記事にちらっと書いていますが、バクテリアは30℃付近が活発になります。活発になるということはそれだけ酸素を消費するということにも言い換えられます。

レッドビーシュリンプ飼育のための『濾過バクテリア』:活動の条件

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番外編!CO2の添加には特に注意

魚より酸素を身体に取り入れることが苦手なエビは、知らず知らずのうちに酸欠に陥っている場合もあります。

水草のレイアウト水槽などで、二酸化炭素を添加している場合も注意が必要です。

夜間は水草の光合成は止まり酸素を作り出すことはありません。

夜間もCO2を添加している場合は、エアレーションなどを行い空気中にCO2を逃がした方が水槽内は安全に保てます。

エビの水槽はCO2の添加に注意

魚などは酸欠で苦しくなると、鼻上げなど行動などが現れることが多いのですが、レッドビーシュリンプなどの小さなエビは、突然コロッと死亡します。

さらに、すべてのエビが1度に死亡する場合もありますが、1匹だけが死亡する場合ポツポツと複数のレッドビーシュリンプが死亡する場合もあります。

これはレッドビーシュリンプ自身の抵抗力もありますが、大きくは脱皮の時期にも関係します。

エビの脱皮は実は生死をかけたイベントです。凄まじい体力の消耗とリスクを伴って行われ、1度の脱皮で栄養不足などがなければ1.2~1.3倍ほど大きくなります。それだけ体の構造が変わる脱皮が、いかにエネルギーが必要な出来事かお分かりになると思います。

urushi
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ヒトで言えば、身長が160センチの人がいきなり208センチになるってことですね。

酸欠と脱皮前後が重なれば、その個体の死亡率は他の平常時の個体よりもグッと高くなりますしかし、レッドビーシュリンプからは酸欠のシグナルはないと考えてください。

溶存酸素量計があれば調べることは出来ますが、養殖現場でない限り一般的でないでしょう。最終的に死亡することが目安となるわけですが、死亡原因を一つずつ潰すことでエビを快適な環境で飼うことが出来ます。

レッドビーシュリンプが酸欠になる原因3つ まとめ

この記事では「酸欠でレッドビーシュリンプは死んでしまう!酸欠になる原因3つを知っておこう」について書きました。

今回は酸欠が死亡原因の一つであるお話をご紹介しました。何度も書いていますが、レッドビーシュリンプの死因は1つだけではありません。

この記事を読んでいるということは、レッドビーシュリンプの飼育につまづいているのかもしれません。でも、可能性があることをチェックして改善していくことで、レッドビーシュリンプの飼育は順調になると思います。

urushi
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頑張ってくださいね!

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urushi

エビ歴15年。(アクア歴:26年)。元プチブリーダー。本業ではラボで遺伝子組み換えた魚の研究者(お堅い仕事)をしていました。 今はまったり趣味でエビを楽しんでいます。 専門的なことも交えながら、レッドビーシュリンプの飼育について書いてます。ゆるーくお付き合いくださいませ。

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