飼育水の中の不純物(ミネラル)の量を計測しよう!
ども。元ブリーダーのurushiです。
皆さんは、エビの飼育水の水質検査を行っていますか?
これがエビの飼育には結構重要なのです!
熱帯魚歴がある人が、エビの飼育で躓くのも当然なんです。
エビは飼育水にとても依存している生物だからです。
ミナミヌマエビやチェリーシュリンプなど、一部とても強いエビもいますが、
多くの観賞用のエビは水にデリケートな部分も持ち合わせています。
脱皮時や、鰓から水の中の成分を吸収したりすることから考えても、
エビの血液がヘモシアニンで出来ていることを考えても、
水に対してデリケートな部分があることは分かっていただけると思います。
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飼育水の中の不純物(ミネラル)を計測する話
今回の話は、水質チェックの中でもエビだからゆえに外せないTDSメーターの話です。
皆さん計測してますか??
TDSメーターとは?
水に溶け込んだ物質の総量をppm(もしくは、μSマイクロ・ジーメンス)という単位で示します。
導電率を計算することで、飼育水の状態を調べます。
このTDSを測定することにより、飼育水に含まれる不純物やミネラルの量を数値で測定することが出来ます。
RO水(純水)では電気を通すモノ(不純物)がないので、導電率は0になります。
測定することで得られるメリット
実際に計測することで、得られるメリットを説明します。
メリット1:飼育水の汚れ具合が分かる
エビの飼育スタイルでは、換水をすることが少なく足し水だけの場合も多いでしょう。
その場合、バランスが取れればバクテリアや水草で良い状態は保てますが、
エビの飼育数が増えたり、タンクメイトのラムズホーンが増えたり、ソイルの状態が変わったり、長期飼育になったり、
と色々な環境要因で飼育水の汚れが出てきたりします。
しかし、目に見えて水が汚れるわけでもなく、エビの状態も悪くなるまでに至っていないときに、
TDSメーターで立ち上げ時から1週間に1度の割合で定期的に計測しておけば、水の汚れの変化にいち早く気が付き状態悪化を免れることが出来ます。
また、エビが一番調子が良い導電率を知ることで、それ以上やそれ以下にならないようにコントロールできます。
ミネラル剤の入れすぎでの失敗も無くなります。
メリット2:飼育水を自在に作れる
以前、RO水のフィルターを本気でエビの水を学びたい人にお勧めしました。
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本気でエビの水を学びたい人へ
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例えば、カルキを抜いた水道水が、TDS値100としましょう。
その水をRO水フィルター(厳密には軟水化)を通すことで、TDS値を16まで下げます。
その水にミネラル剤とカルシウム剤を使って、TDS値を100付近へ上げます。
こうすることで、普段水道水で色々な不純物が入っている水を、エビに必要なミネラル分とカルシウムを多く含んだ、
飼育水へとグレードアップすることが出来ます。
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実際に使って良かった『おすすめミネラル剤』
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マーフィードのTDSメーター
urushiが持っているTDSメーターはマーフィードの1つ古いタイプのものです。
マーフィードはRO水フィルターを作っているメーカーでもあるので、TDSメーターも信頼する数値が出るのでお勧めです。
10年近く使っていますが壊れたことがありません!(校正は一応1~2ヶ月に1度していますが、狂ったこともないです。)
センサーで計測するモノなので、狂ったら買い替えた方が良いかも知れません。
ちなみに、研究所のラボではセンサー類の計測器は2年ごとに買い替えていました。
1週間に1度は測定データに誤りがないか、違う試薬や機器でもバリデーションを取っていましたよ。
【水質について】TDSメーターを使いこなせば、最高の水が作れる!まとめ
この記事では「【水質について】TDSメーターを使いこなせば、最高の水が作れる!」について書きました。
urushiは爆殖したいときはpH以上に、TDS値を気にしていました。
稚エビの歩留まりに大きく影響するからです。
ずーっと昔はシャドーシュリンプはRO水でTDS値高めの飼育水で飼う!ってのが主流でした。
ヨーロッパからエビが輸入とかされていたのですが、アチラは水自体が硬水でミネラル分が高かったんです。
日本の水ではエビが弱ってしまったり、脱皮を上手くできなかったりしました。
今ではずいぶん日本の子になりましたよねw
ビーとのハイブリッドなどで、ターコイズなど血が混じったことも要因ですが。
まだTDS値を測っていないのでしたら、ぜひ取り入れていただきたいと思います!
さて、今後も水に関してもバンバン記事を書いていきますね。では、このへんで。
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