今回は『濾過バクテリアの活動の条件』を書きます。
濾過バクテリアについて、今までこんな記事を書いています。
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レッドビーシュリンプ飼育のためのバクテリアの活動の条件
皆さんは、有名なブリーダーさんが「立ち上げ時には水温を上げてます」と言われているシーンを見たことありませんか?
urushiもブリーディングしている時、このテクニックを使っていました。
実はこれには、科学的に根拠があるんです。
濾過バクテリアには活動が活発になる水温がある
◆ニトロソモナスやニトロバクターといった『硝化菌』つまり…ろ過バクテリアは、水温が30℃位の時に最も活動が活発となるのです。
活動が活発ということは、働きもですが分裂もです。
水温を30℃付近まで上げることにより、『硝化菌』を始めとする細菌類の分裂を促すことができます。
そして、それは立ち上げ時間の『短縮』と『効率化』が図れるということを意味します。
さらに、もう一つ知っておいていただきたい情報があります。
それは、
◆『硝化菌』は12℃以下になると極端に活動が鈍る細菌だということです。
特に冬場は注意が必要です。
ヒトが就寝した後の部屋が12℃を下回るような状態の場合には、水を回しておくだけの時も濾過バクテリアの為に、12℃以上は保ってあげてください。
ニトロソモナスやニトロバクターは、30℃付近が最も活動が活発になります。例えば、25℃では分裂速度が遅くなります。したがって立ち上がるまでの日数は延長されます。
このバクテリアの活動性は、普段の飼育時も同じです。
最後に、もう1つ『硝化菌』について書いておきたい情報があります。
濾過バクテリアが活発になるPHが存在する
それは『硝化菌』には活動水素イオン指数が存在するということです。
簡単に言い換えると、『硝化菌』が積極的に活動できるpHの値が決まっているということになります。
◆ニトロソモナスやニトロバクターの最も活動するのは、pH8.0付近。
逆に、pH6.0以下では極端に活動に支障をきたす。
温度とイオン指数を考慮して立ち上げ&維持をしなければ、バクテリアが上手く働かない環境に陥ってしまいます。
エビの飼育では低pHが好まれることもありますが、度を超すと水槽内のサイクルバランスが取れない危険性があることを覚えておく必要があると思います。
しかしながら、低いpHでも上手くいく場合もあります。
それは、『バクテリアの数』『バクテリアの活動』『バクテリアの処理すべきモノの量』の値が関係しています。
つまり、水槽内のアンモニアイオンや亜硝酸イオン濃度にも左右されるということです。そういったものの発生が少ない場合は、処理するバクテリアが少数でかつ、働きが8割だったとしてもバランスを取ることができます。
PHを正確に知るにはデジタル式の測定器が一番
ちなみに、
pH計はデジタルが一番です。
製薬会社のラボも養殖場も、もっとハイスペックなデジタルのメーターが付いていました。
そのハイスペックなメーターの数値が正しいかどうかの判断材料として、バックアップとしてコレを使用します。
もちろん家でも。
校正し、正しい値を数値で手軽に取ることができるのが良い点です。
そして数値を記録し、変化を追えるようにします。
ちなみに色で判定するものは、使用しません。
作業者が変わったり光の加減など、外的要因で左右されるデータには信憑性が乏しいためです。
urushiは研究者でしたので、やはり数値で判断したいところです。
特に初心者の方は、きちんとした器具や資材を使った方が良いと考えます。
初心者には『勘』というものがありません。長く経験を積むと『勘』というものを習得できます。
データは経験が浅い部分を埋めてくれます。
何故そうなったか?が数値で残るからです。
『勘』や『経験』といった経験が活きる分野で勝つには、データが一番です。
データをもとに科学的にロジカルに行動すれば、無駄なくベテランに追いつくことができます!
かなり専門的な濾過バクテリアの話いかがでしたでしょうか?
今後も色々な情報を発信しますので、期待しててください。
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