レッドビーシュリンプの飼育に関係する質問をいただくことが多く、同じ質問も受けることがあるので少しずつサイトでご紹介したいと思います。
今回は、夏場に多い殺虫剤のお題についてお答えします。
質問:レッドビーシュリンプを飼育していても殺虫剤を使えるのか?
答え:基本的には使えない。
製薬会社で働いていたurushiから言えることは、殺虫剤は『使わない方が良い』ということです。
一言に殺虫剤と言っても、いろんな殺虫剤があります。その薬効成分は多種多様です。
一つだけ言えることは、人間に対しては無害(ほぼ無害)であり、一方で小さな昆虫には毒性を示すということ。
殺虫剤には、小さな昆虫に対して致死量の化学物質が含まれています。
スプレータイプは、虫に直接吹き付けることで死に至らしめます。ベープマット等は密室の部屋に、充満させることで効果があります。また、食べさせたり飲ませたりと経口摂取の物もあります。
薬物毒性の実験者であったurushiは、レッドビーシュリンプを飼育している場合、使用は控えた方が良いと考えます。
殺虫剤を使ってもレッドビーシュリンプが平気な場合もある
殺虫剤の毒性誤差
- 殺虫剤の種類
- 殺虫剤の使用回数や時間
- 部屋の大きさ
- 部屋の換気量
- 水槽のエアレーションの量
- 水槽の大きさ
- レッドビーシュリンプの個体の強さ
レッドビーシュリンプを飼育していて、殺虫剤を使っても全然平気だよ。と感じる場合もあると思います。
殺虫剤がレッドビーシュリンプに対して、明らかな毒性を示すには色々な環境条件が関わるからです。
殺虫剤の種類や、部屋の大きさや換気量、水槽にどれだけ部屋の空気を送り込んでいるか、水槽自体の大きさや、細かく言うとレッドビーシュリンプ自体の個体の生命力の強さも関わってきます。
レッドビーシュリンプの毒性には目視で気が付かなくとも、ケンミジンコやそれより小さなニトロバクターなどのろ過バクテリアには、ダメージが出ているかもしれません。
繁殖率が落ちる可能性もありますし、後々稚えびの歩留まりに影響を与えているかもしれません。
もちろん、バルサンのような部屋を密封して生き物をすべて殺すような殺虫剤は。完全にNGです。
水槽立ち上げ中に殺虫剤を使ってしまったら…リセットor換水?
urushiならリセットをする
レッドビーシュリンプの水槽を立ち上げている最中に、殺虫剤を使うのはどうでしょう?
殺虫剤の及ぼす影響は、人間の目で見える範囲にとどまりません。
バクテリアに与える影響や、水槽の中の水やソイルにどれだけ毒性の成分が含まれたかが分からないからです。
水槽内の小さな空間だと毒物の種類にもよりますが、毒物が自然と無くなることはほぼありません。代謝が行われたり、他の元素と結合したりして無毒化しないかぎり毒性を保持します。それを踏まえると、殺虫成分が水槽内で無毒化するとは考えにくいと感じます。
水替えだけで済ませるか、リセットするかは人それぞれの判断があると思います。殺虫剤をどれだけ使ったか?なども、本人しかわからない部分もあります。
ですが、urushi的にはリセットをおすすめします。
不安要素は取り除く
- 完璧に立ち上げても、爆殖しない水槽もある
- 生物の飼育には、労力を惜しまない
urushiは、レッドビーシュリンプ水槽立ち上げ時には極力不安要素は排除したいと考えています。
完璧に立ち上げた水槽でも、爆殖に繋がらない水槽もあります。
換水よりリセットは、手間がかかります。でも、レッドビーシュリンプも生きています。生きるか死ぬかが自分の手にかかっていますので、面倒という発想は持ってほしくないです。
それならば、urushiは殺虫剤という不安要素を残した水槽は、リセットしてしまいたいです。
ただし、今使っている水槽の崩壊が始まっており、立ち上げを急いでいる場合は、また話が変わります。崩壊による毒性と、殺虫剤の毒性を天秤にかける必要があります。
urushiは、いつもどの方法がレッドビーシュリンプにとって一番リスクがないか?を考えて決定しています。
水槽立ち上げを急いでいなら、リセットが一番リスクが少ないです。一方で崩壊が始まった水槽から、一刻も早くレッドビーシュリンプを非難しなければいけないような状況なら…リセットが良いのか、換水でいくのか十分検討します。リセットするなら、爆殖水槽を作る目的でなく早く立ち上げるために、選択するソイルも変わってきます。
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