栄養系ソイル『アマゾニア』がレッドビーシュリンプ爆殖させる理由

水草

栄養系ソイルと呼ばれる『アマゾニア』の凄さの秘密

 

今回はアマゾニアに代表される、栄養系ソイルが何故エビに対してメリットがあるのかという部分について説明します。

 

結論から言うと、

栄養系ソイルの特徴として、フミン酸・フルボ酸など、レッドビーシュリンプの飼育とくに繁殖にとても有効な成分を含んでいるからです。

 

栄養系ソイルは立ち上げ時には亜硝酸等を放出します、ですのでアマゾニアソイル使う場合の注意点があります。

詳しくは下記の記事をご覧ください。

 

栄養系ソイルは吸着系ソイルに比べて、注意が必要なソイルですがレッドビーシュリンプの爆殖につながるとても良いソイルです。
urushiも欠かさず使っています。ロット毎の差はご愛敬ですね。
立ち上がりに時間をかけてしっかり環境を作ってやることで、栄養系ソイルならではの稚エビの歩留まりの向上と成長促進の効果が受けられます。

 

 

 

エビに有効であろうフミン酸とは何か?

 

教科書的に説明するとこんな感じ。
土壌に特有な黒色または暗褐色を呈するコロイド状有機高分子化合物群。

土壌有機物が複雑に分解・重合を繰り返して生成する物質で、腐植物質。
フミン酸は腐植質を構成する成分の1つで、1820年代にドイツの学者が腐った植物体、フミン質をアルカリで抽出して得られた黒色の液体を酸性にしたところ、

褐色のどろっとした沈殿物が得られたので、これをフミン酸と名づけたのが現点。

 

分かりやすく、効果という側面から見ていきましょう。

 

フミン酸の効果

大きく3つの効果があります。
土壌改良する作用。成長刺激作用。そして滋養供給作用。

土を柔らかくし、隙間をつくることで植物の根の成長を促します。

植物の酵素活性を向上します。

植物にとって必要な栄養分、窒素、リン酸、カリをフミン酸肥料はすべて含んでいます。
このメリットを生かすべく、陸上でも植物の土を作る工程や肥料として使われたりしています。

アマゾニアが水草にお勧めなソイルというのも頷けますね。

 

 

 

エビにとってのフミン酸のメリットは?

植物以外の生物には新陳代謝を促進する作用があります。

生体活動を活性させることで、成長・繁殖を促します

 

実際に産業動物の餌に混ぜ、成長速度を速めたり産卵数を増やしたりすることへフミン酸は利用されています。

 

 

フルボ酸とは何か?

 

まず知識として。
森林や土壌の中に存在する有機酸の一つで、植物にミネラルを補給する役目を担っています。

太古の昔に命を終えた動植物や魚介類、藻類などが堆積され、それが数億年ものの長い年月をかけて微生物によって分解、発酵を繰り返してできた最終生成物から抽出された物質です。
フルボ酸の一番大切な働きは、フルボ酸がミネラルを溶かし植物などが吸収できる形にすること。
これをミネラルのイオン化といいます。

 

土の中に含まれるミネラルは、主に岩石です。

その岩石を溶かし、植物の根から吸収できる形にするのがフルボ酸の役目です。

ですので、フルボ酸は植物が持っています。

 

エビにとってもミネラルのイオン化はとても重要であり、フルボ酸のメリットはその部分の働きだと思われます。

 

フルボ酸を使うにはちょっと注意が必要な点があります。
それについては、下記の記事を読んでみてください。

 

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urushi

エビ歴15年。(アクア歴:26年)。元プチブリーダー。本業ではラボで遺伝子組み換えた魚の研究者(お堅い仕事)をしていました。 今はまったり趣味でエビを楽しんでいます。 専門的なことも交えながら、レッドビーシュリンプの飼育について書いてます。ゆるーくお付き合いくださいませ。

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