レッドビーシュリンプ飼育のライトの必要性|強めの照明器具を使おう!

レッドビーシュリンプのライト

レッドビーシュリンプの飼育器具選びは、レッドビーシュリンプの飼育が成功するかどうか?ということに直接かかわってきます。

今回は軽く考えられがちな『照明器具』が、じつはレッドビーシュリンプの飼育においては、とっても重要な飼育器具だという話を書きます。

レッドビーシュリンプ水槽にどんなライトを使っていますか?

まず、今レッドビーシュリンプをはじめシュリンプを飼育している場合、どんな照明を使っているのか確認してみてください。

簡単な確認するポイントは2つ。➀暗くないか?②水草がドンドン成長しているか?です。

照明の確認ポイント

  • 水槽内が暗くないか?
  • 水草の成長が速いか?

水槽内が暗いな…と感じる場合、ライトの容量が足りていません。また、水草の成長が遅かったり枯れてしまったりする水槽では、レッドビーシュリンプの調子もイマイチ上がらず繁殖が成功しないことも多いです。

特に小型水槽のセット売りでは、簡易式のLEDライトが付属されていたりしますが、照度や色の波長が足りないことがほとんどです。また、水槽にライトを付けていないのはNGです。色の波長については後で詳しく説明します。

レッドビーシュリンプ水槽にライトが必要な理由

レッドビーシュリンプの飼育に照明が欠かせない理由は、『水質安定、微生物活性、色揚げ』の3つです。一つずつ詳しく説明します。

照明器具からみた水質安定

水槽は人工的な環境で、照明器具は自然界の太陽にあたります。自然の小川では、水草が光合成をして二酸化炭素を酸素に変える働きをします。

水草は光合成をして成長するのですが、同時に水中の窒素やリン、カリウム、微量元素など水中にある物質を栄養として使います。根を張る水草は根から、根を持たない水草は葉全体から栄養分を吸収し利用します。

この栄養分は、レッドビーシュリンプの水槽内では”エビにとっては余分なモノ”と言えます。より詳細に言うと、微量元素など少しは必要ですが多いと毒となってしまします。分かりやすく言い換えると、水槽内で溜まりすぎると毒になる物質を、水草が栄養として使って減らしてくれるということになります。

水草は、水槽内のレッドビーシュリンプにとって余分な成分を取り除いてくれる。

水草が水槽内で新陳代謝を行ううえで欠かせないのが、ライトです。ライトで十分な光を与えてあげないと、水草が光合成できません

ポイント

  • 水槽内の水草にとってライトは太陽
  • ライトの光が十分でないと光合成できない

十分な光量と、適切な光の質を水槽内で確保してあげることで、水草が活性し水質を安定させます水質安定は、レッドビーシュリンプの飼育で欠かせない要素の一つです。

適した照明は水草を活性化し、結果として水質安定につながる。

微生物の活性化にも欠かせないライト

水槽内の微生物を活性化する働きも、じつは照明が担っています

水槽内に十分な光量があると、植物性プランクトンが増えていきます。植物性プランクトンが増えると、つぎに植物性プランクトンを餌とする動物性プランクトンが増えます。動物性プランクトンは『インフゾリア』とも呼ばれ、レッドビーシュリンプ(特に稚エビ)の餌に適した生物です。

インフゾリアが多くいる水槽では、稚エビの歩留まり(生き残る率)も高く、さらに健康にレッドビーシュリンプが育ちます

照明はインフゾリアの増殖にも有効で、稚エビの生存率を高める。

また、植物性プランクトンと動物性プランクトンがバランスよく存在する水槽は、ろ過バクテリア類が元気に活動できる条件とつながります。プランクトンが活性化している水槽では、水質浄化に関与するバクテリア類も活性化しレッドビーシュリンプにとって好ましい環境となります。

照明はレッドビーシュリンプの色揚げをする

レッドビーシュリンプの色揚げでも、水槽のライトは欠かせません

10年以上前、ブリーダーさんのなかでメタハラでレッドビーシュリンプを飼育するのが流行りました。メタハラはメタルハライドランプというライトで、今ではHIDもありますが当時はハロゲンが主となっていました。メタハラの特徴は、圧倒的な明るさと、太陽光に似ているという点、さらに高級照明器具ということです。水草専門や海水魚を飼育している方が使っていたライトです。

なぜメタハラをレッドビーシュリンプのブリーダーが使ったかというと、色揚げに効果があったからです。レッドビーシュリンプの殻は、そもそもは外敵から身を守るためにあります。自然界では太陽光や紫外線を浴び、丈夫な殻を作っています。丈夫な殻は厚みがあり、結果として色彩の深みが出ます。その環境をメタハラで再現していました。

今では蛍光灯やLEDの技術も上がり、より太陽光に近い照明が増えメタハラライトの利用は減りましたが、以前ブリーダーがメタハラを利用していた事実は参考になることだと思います。

レッドビーシュリンプの飼育に向いたライト

LEDライトが最近では主流ですよね。レッドビーシュリンプの飼育に向いているライトの簡単な見分け方は、LEDなら白一色ではなく赤と青が入っているものです。

蛍光灯と違いLEDライトは、色の波長の幅が狭いです。少し乱暴ですが分かりやすく表現すると、太陽は白や赤や青や緑や…色々な波長の光を出していますが、LEDは白は白といった感じです。水草を含む植物の成長には、光量のほかに青と特に赤の波長が必要です。(細かく言うと青と赤のLEDでも、チップの型番で水草の成長に合うものと合わないものがあります。)白だけのLEDでは、水草にとって光が足りないのです。

有名メーカーの物であれば、水草に必要な波長のチップが使ってあるので安心です。

LEDは白・赤・青が同時に光るライトを選ぶ。

水草にとって必要な光は、レッドビーシュリンプの飼育にとっても必要な光だと考えてください。

30センチ水槽未満でオススメのライト

では、実際に使ってレッドビーシュリンプの飼育に向いているなと思ったライトをご紹介します。

30センチ未満の水槽では、クリップ式の照明が多いのですが白一色のLEDがほとんどで、また光量も波長も足りないものが多いので注意してください。

おすすめは、コトブキ LEDスリム2032で、20センチから32センチまでの水槽で使えます。コトブキのこのシリーズは明るい割りに電気代がとっても安いのでたくさん水槽がある場合もおすすめです。

45センチ水槽でオススメのライト

まずは、小さな水槽でもおすすめしたコトブキ LEDスリムです。

寿工芸
¥6,800 (2024/03/16 20:52時点 | Amazon調べ)
\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場

ニッソー スーパークリアLEDもおすすめです。

Nisso(ニッソー)
¥6,500 (2024/03/16 15:08時点 | Amazon調べ)
\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場

どちらのLEDライトも光量も波長も優れています。ただし、45センチキューブ水槽では2セット必要になります。

urushiは45センチキューブではLEDライト2セットではなく、手持ちのカミハタ ヴォルテスを利用しています。ヴォルテスなら、45センチキューブでも60センチ規格水槽でも十分なパワーがあります。

\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場

60センチ水槽でオススメのライト

60センチの規格水槽でオススメのライトは45センチ水槽と同様です。

まずはコトブキのフラットLEDです。

そして、ニッソーのスーパークリアです。

Nisso(ニッソー)
¥6,500 (2024/03/16 15:08時点 | Amazon調べ)
\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場

ヴォルテスもおすすめです。

\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場

強い照明を使うので注意したい点

レッドビーシュリンプの飼育では水草が元気に育ちコケが生えるくらい、比較的強い光量を持った照明がおすすめです。

1つだけ注意したい点としては、水槽内には水草をたくさん入れるということです。水草をたくさん入れると水槽内の環境が良くなるだけでなく、レッドビーシュリンプが光を避けるためのシェルターにもなります。

人間も日光浴するとき、朝から晩までしているわけでないですよね。レッドビーシュリンプも自分に必要な光を浴びたり、不要になれば隠れたりします。水草がたくさん植わっていないと、レッドビーシュリンプが常に光にさらされることになり良くありません。

環境を良くし、シェルターになる水草を水槽にたくさん入れる。

どうしても照明を用意できない場合

LEDライトを新しく購入できない場合は、窓の光が入るところに水槽を置きましょう

一般的には窓から太陽光が入るところに水槽を置くと、コケが生えるので止めましょうと言われていますよね。レッドビーシュリンプの飼育の場合、コケが生えるくらいの光の強さの方が良いと思ってください。

参考としては、ガラス面に緑色に生えるコケがあるくらいがGOODです!もちろんアオミドロなどはダメですが、コケの話はまた別の機会に。

レッドビーシュリンプ飼育のライトの必要性|強めの照明器具を使おう!まとめ

この記事では「レッドビーシュリンプ飼育のライトの必要性|強めの照明器具を使おう!」について書きました。

レッドビーシュリンプの飼育ではライトの設置がとても重要です。鑑賞用はもちろん、『水質安定、微生物活性、色揚げ』の3つの観点からも必須になります。

水槽内の環境にとっては、ライトが太陽の代わりになります。レッドビーシュリンプにとっても水草にとっても好ましい光を用意することで、水槽内の環境が安定しプランクトンが増え、稚エビの生存率も上がります。

ビックリすることにろ過やソイルなど変えていないのに、照明と水草をたくさん入れただけでレッドビーシュリンプの飼育が上手くいくこともあります。

LEDライトを用いる場合は、白一色でなく白・赤・青のLEDが付いているライトを選びます。蛍光灯と違い、LEDは白だけでは光の波長が不足しているので注意しましょう。

おすすめはコトブキ フラットLEDとNISSO(ニッソー) PGスーパークリアーです。

Nisso(ニッソー)
¥6,500 (2024/03/16 15:08時点 | Amazon調べ)
\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場

どうしても照明が用意できない場合は、窓の近くの太陽光が入る明るい場所に水槽を置きます。コケが生えるくらいが丁度よいと思ってください。

最後に、環境向上とともに光を避けたいときのシェルターとして、水槽内には水草をたくさん入れてあげてください

ビーシュリンプ飼育のライト|おすすめの照明と選び方
ビーシュリンプ飼育のライト|おすすめの照明と選び方

続きを見る

【商品レビュ|ライト】NISSO(ニッソー) PGスーパークリアー

【商品レビュ|ライト】NISSO(ニッソー) PGスーパークリアー
【ニッソー PGスーパークリア レビュー】水草が良く育つLEDライト

続きを見る

  • この記事を書いた人
urushiアイコン

urushi

エビ歴15年。(アクア歴:26年)。元プチブリーダー。本業ではラボで遺伝子組み換えた魚の研究者(お堅い仕事)をしていました。 今はまったり趣味でエビを楽しんでいます。 専門的なことも交えながら、レッドビーシュリンプの飼育について書いてます。ゆるーくお付き合いくださいませ。

-飼育/メンテナンス
-,