アマゾニアソイル 死亡原因

栄養系ソイルの溶出物:アマゾニアソイルを使う時に注意するポイント!

投稿日:2016-11-13 更新日:

 

アマゾニアなど『栄養系ソイル』水槽立ち上げ時に使う

 

栄養系ソイルは、濾過バクテリアの話と密接な関係性があるので、先にご紹介することにします。
(参考:濾過バクテリア:概論)

 

アマゾニアを使った水槽立ち上げの注意点

私が好きなのはADAのアマゾニアパウダーです。

何度か改定されていたり、天然の黒土を使用しているためLotによる差はありますが、栄養系ソイルとしては代表格であり参考になると思います。

 

さて、そのアマゾニアパウダーを用いた、とても簡単な実験結果をご紹介します。

手順は下記の通りです。

①アマゾニアパウダーを200cc計量し、小さなプラスチックケージに入れる。
②そこへ水道水を500cc入れる。
③それを8時間放置する。

 

そして、8時間後の状態を観察します。

目視では8時間経過すると、こんな感じになります。

懸濁しています。

 

アマゾニアパウダーからの窒素化合物の流出

この懸濁液を採り、NO2(亜硝酸)の濃度を測定しました。

写真では少し分かりにくいですが、NO2の濃度は0.1ppmくらいです。

 

次にNO3(硝酸塩)の濃度を測定しました。

NO3の濃度は5ppmくらいです。
水道水にはカルキが含まれ、濾過バクテリアが働いていない状態での8時間放置。

新規立ち上げで種水や濾過バクテリアを添加していない場合の水槽を一晩放置すると、このプラケと同様の状態になります。

 

アンモニアより毒性は低いですが、エビに大ダメージを与えるNO2が8時間で0.1ppm溶出されることが分かりました。
また、NO3も5ppm溶出しています。
ちなみに、アンモニアは検出以下でした。

バクテリアが居ない状態でのテストをしていますので、バクテリアによって分解は進んでいません。
分解するバクテリアが増殖するにしても、8時間では足り得ません。

よって、アマゾニアパウダーの中の含有成分であることが分かります。

ご存知の通り、NO3も蓄積すると毒性を示します。

時間を置くと、まだ溶出量はある程度のところまで増えます。
この「ある程度」は、Lotにより変化します。

 

エビの飼育を始めると、栄養系ソイルを立ち上げ次の日に全部換水すると聞くこともあると思いますが、それはこれらの初期の溶出物を廃棄する目的があります。

もちろん、水替えでなくバクテリアに処理させる方法もあります。

 

しかし、濾過バクテリアが、この溶出される物質を処理できる位に、細胞分裂を繰り返し増えるのは時間がかかります
バクテリアの種類により分裂時間は違っており、濾過の役割を果たすのに1ケ月ほど要するものもいます。
(この話は、また別の機会にしたいと思います。)

 

ここで理解していただきたいのは、立ち上げ直後にエビを入れてしまうと溶出物の加減で、エビには相当なストレスがかかる可能性があり最悪死んでしまうこともあり得るということです。
吸着系と言われるソイルは、この溶出物質が少ないか、もしくは出さないものになります。
立ち上がりはスムーズで、立上げの失敗も少ないと思います。
しかし、爆殖と言われる状態はフミンなどを多く含む栄養系ソイルの方が起こりやすいです。

ただ飼育の経験を積めば水作りをマスターし、どんなソイルでも使いこなし増やすことができるようになります。
各ブリーダーさんが『鉄板』という飼育方法が各々で違っているのも、使う水が地域で差があったり、使っている添加剤に違いがあったりするからです。

 

テクニック:アク抜き

テクニックとして、アマゾニアを使用する場合にアク抜きと呼ばれることを水槽立ち上げ以前に行う時もあります。

方法は下記の通り。溶出物を先に取り除いてしまおうという作戦です。
①バケツなどにアマゾニアを入れ、水を入れて放置。
②毎日、その水を交換し1週間~1ケ月ほどその作業を繰り返します。
③その後、立ち上げにそのソイルを使用する。

 

この方法はアマゾニアのLotの個体差で、どうしても溶出物が多い時に有効です。
数年前のアマゾニアは、溶出物がとんでもなく多い時期がありました。
そういった栄養価がとても高いLotに当たった場合は、バクテリアの分裂が追い付かないためアク抜きすることで立ち上げを早めることができます。
水槽の数が多く余裕のある場合で、1ヶ月以上待っていられればアク抜きはもちろん必要ありません。

 

ブリーダーさんによって、アク抜きの方法は色々あります。
上記の様に水を換える方法や、蛇口の下にバケツを置いて水を少し出しっぱなしにしたり、井戸水にさらして置いたり。もちろん放置型もあります。

 

水槽の本数が少ない5本以下位でしたら、立ち上がりのスピードも繁殖の成功に関わってくると思います。
繁殖の成功は稚エビの歩留まりが勝負で、あまりに飼育密度が濃い状態ですと歩留まりも落ちます。
ある程度の薄さで飼うには、水槽の実際稼働できる本数が多ければ多いほど良いです。選別にも使用できます。

稚エビ

データとして知ってるのと知らないとでは後々の飼育スキルが違ってきます。
根拠があってエビが調子を崩すのだと分かれば、対応も取れるようになります。

 

余談ですが、私は個人的な意見として、パイロットと呼ばれるエビの使い方が好きではないです。
テストでエビを入れなくとも、状態の良し悪しはデータで分かります。
それにアンモニアを放出させ、バクテリアを増やすにはエビを使うのは非効率だからです。

エビが無駄に死ぬことなく元気に増える状況を、1人でも多くの方が人工的に作れるように、今後も記事を書いていきます。

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